◆1998年10月第4週のぶりてんコラム◆




10月29日号 NO.192
『今週のMEDIAWEEK』
今日、職場のトイレにウンコするために入ったら、床に米国のメディア関係 の週刊誌、「MEDIAWEEK」が落ちていたのであります。
一応、ヒマでしたので、手に取ってぴらぴらぴらとページをめくってみまし たところ、おもしろい資料を発見しましたので、ここで読者の皆さんにご紹 介したいと思います。
10月26日付けの「MEDIAWEEK」によりますと、10月5日から10月 11日までの米国3大テレビチャンネルのプライム・タイム(日本語では” ゴールデン・タイム”)に放送されたCMの中で、最も放送回数が多かったの は、「BUEGER KING」のものだったのであります。
日本の皆さん、「BUEGER KING」ってご存知ですか。日本語でいうと「バー ガー・キング」になります。
雰囲気的には、「ひとランク落としたマクドナルド」てな感じです。
で、2位がその「MCDONALD'S」。3位が同じくファースト・フードの 「WENDY'S」。
1位から3位までファースト・フード勢で占めとるわけです。
4位が「ENERGIZER BATTERIES」という乾電池メーカー。5位がお菓子の 「M&M」と通信会社の「SPRINT」。
日本勢でいいますと、22位に「NINTENDO」、つまり「任天堂」が入って おります。
その他は、36位に同回数で「HONDA」と「MITSUBISHI (自動車)」が おります。
ところで、日本ではいかがなものなんでしょうか。
ゴールデン・タイムに最も観られるCMって何なんですかね。
アメリカの場合は、それが「ファースト・フード」CMだったわけでして、 その辺はなかなかアメリカらしくてよろしいのですが、日本の場合もやっぱ り「ファースト・フード」CMって強いんでしょうか。
一応、「MCDONALD'S」もありますし、「ミスター・ドーナツ」もがんばっ てるようですからね。
でも、その辺はやはり日本的に、「ファースト・フード」とはいってもイン スタント・ラーメンや焼きそばがガンバッてるだとか、カレーのルー関係が 結構押してるなどのストーリーがあれば非常にビューティフルなのですが、 いかがなものでしょうか(私がトイレでこの雑誌を見つけたことと、カレー のルーの話はまったく関連性を持ちません。念のため)。
というわけで、日本にいる方がアメリカに来た際は、英語がわからなくても テレビのスイッチをパチンと入れてですね、こちらのCMをじっくり観察して もおもしろいですし、反対にアメリカに住む方が日本に帰った際は、ゴール デン・タイムのCMをながめてみるのも、結構日本とアメリカの違いが見えて 興味深いと思います。
お試しください。
トイレで見つけたおもしろ資料話でした。
                     徹



10月27日号 NO. 191
『NYウエイター物語』〜寿司政の人々12〜
私の大学の友達にカズコちゃんというちょっと変わった女の子がいる。
名字は知らない。
日本にいた頃はフリーターで、いろんなバイトをやってたらしかった。それ が何のはずみかニューヨークに来ることになり、ちなみにカズコちゃんは渡 米の理由については何度聞いても教えてくれないのだが、まあそれはそれと して、こっちに来て急にサイコロジー(心理学)を勉強したくなり、それで 彼女は今の大学に入学したのである。少なくともカズコちゃんはそう言って いた。
で、彼女、お金がないもんだから、こっちのピアノ・バーで夜バイトして生 活費と学費をバリバリ稼いでいる。
ピアノ・バーっていうのは、ニューヨーク版の日本のバーみたいなもんだか らして、やっぱり日本人の男のお客さんの相手をしなくちゃいけないのだ が、その辺はカズコちゃんもうまくやってるらしく、ときどき大学のカフェ テリアで一緒に昼メシ食うときなどに、そのピアノ・バーでのいろんな話を 聞かせてくれるのである。
この前は、店によく来るお客さんとバハマのなんとかアイランドに行ったと か言って、そのときの写真を見せてくれた。
「ちょっとこのときは雲ってたんだけどね」
なんて言いながら、彼女が見せてくれた写真には、オレンジ色のTシャツ姿 の彼女と、水色のポロシャツを着た男性が写っていた。
「この人と一緒に行ったの?」
「そう。寿司屋で働いてる人なんだけどね。結構いい人よ。今回もみーんな 払ってくれたし」
「あ、そう。いいなあ」
「ひろくんも女の子だったら良かったのにね」
「ホント・・・」
その水色のポロシャツを着た男が、今、寿司政のキッチンにいる私の目の前 に立っているのである。
メグロ氏は、”タニグチさん”とか呼んでたな。
「新しいウエイターが入ったんで紹介しときます。竹中くんです」
メグロ氏がそう言って私を写真の中のポロシャツ男に紹介した。
「竹中と申します。よろしくお願いします」
「よろしく」
”タニグチさん”が言った。
その顔にはまだバハマ焼けのあとが残っていた。
「で、こっちがハナムラさん。キッチンの中にいる日本人はタニグチさんと ハナムラさんだけだから」
「はあ」
「ハナムラです。よろしく」
「竹中です。よろしくお願いします」
おそらくこの人物が、権藤さんが更衣室で話してたゴルフ狂の”ハナちゃ ん”なのだろう。まだ若い。25、6か。
「それから、アルマンド、ホセ、アー、レイ」
メグロ氏が他のキッチンのメンバーを指差しながら言った。
「アーですか?」
「そう、アー。他はみんなヒスパニックだけど、彼だけはタイ人だね」
「あ、タイの人なんですね」
「ついでにゲイだよ」
「ゲイ?」
「オカマだよ」
私には、メグロ氏の口調が少し差別っぽく響いた。
                       ひろ
               

「ぶりてんNuts」編集部


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