◆97年10月第4週のぶりてんコラム◆




11月1日号 NO.18

最近、日本で最初の離婚情報誌が発刊された。で、これがなかなか売れているらしい。

その名も「LIZ(リズ)」。エリザベス・テーラーから取ったとのこと。

日本でも離婚が普通のことになりつつある。非常にすばらしい。不倫や家庭内離婚を
続けるよりは、離婚によって白黒つけるほうが、よっぽど健康的である。

「日本もそのうち”離婚大国”になるのではないか」と心配する人もいるが、おそら
くそれはないだろう。かえって日本人は離婚をうまく使うにちがいない。

アメリカでは、離婚が軽すぎる。「最初の時点でもう少し考えたらどないだね」とイ
ヤミのひとつも言いたくなるぐらい、彼らは気軽に離婚する。

一方の日本では、一度離婚すると「今度は、同じ間違えはしないわ」という思いが強
く働き、次の相手をじっくりと吟味する。この「じっくり」が大切なのである。

そんなわけで、日本の「離婚に対するタブー視」が薄まり、イヤや相手とはサッサと
離婚し、その原因を考えつつ、もっといいパートナーを探す、という現象が今後も強
まるなら、日本には今よりも「お似合いのカップル」が増えるのではないか。

幸せな夫婦生活は、幸せな子供を育てる。

日本の皆さん、もっともっと離婚しましょう。

私もいざという時は、躊躇なく参ります。

「LIZ」、購読しようかなあ。 

 

                        風


10月31日号 NO.17 以前から疑問に思ってたことがあります。 アメリカで発行されている日本語情報紙「US JAPAN ビジネスニュース」の中にアラ ン村上さんという方が書いている「NY裏話」というコラムがあります。 このアラン村上さん、「ニューヨーク日本人評議会」という日本人のためのホットラ イン的な役割を持つ団体の副理事長をなさってるそうです。 同ビジネスニュースの東部PR版10月号のこの欄には、レイプされた日本人女性の話 があります。それは、こういう文で始まります。 『A子さん(25才)から差し迫った声で「今レイプされた」という電話があった。』 先にも書きましたように、この方は日本人のためのホットラインをやってる団体の副 理事長です。その人が「電話があった」と書いてるということは、もしかして、それ って、ホットラインにかかってきた電話について、このコラムで書いてるってことな のでしょうか。 以前にも「それらしき」内容のものがありました。 私が疑問に思っていたのは、まさにそのことです。 日本にもアメリカにもホットラインはたくさんありますが、そこにかかってくる電話 のことを堂々と書いたコラムには、私はお目にかかったことがありません。 やはりプライバシーの問題があります。 「そんなカタイこと言わずに・・・」という話もありますが、自分を「A子さん(2 5才)」の立場に置き換えますと、それがいかにシャレにならないかがよ〜く分かり ます。 レイプによって傷ついたココロとカラダを抱えながら、ふと読んだ情報紙上で、今度 は自分のプライバシーまでレイプされてるのを発見する。 普通の感覚を持つ人間だったら、たまらんでしょ。 今度から、そのホットラインの電話番号と共に、こういう但し書を添えたらどうでし ょうか。 「いただいたご相談は、US JAPAN ビジネスニュース紙上にて一般公開される可能性 があります。プライバシーは厳守しません。さあ、あなたの悲惨な体験をみんなでシ ェアしましょう」 世の中、なにごともスジを通すべきです。                           徹

10月30日号 NO.16 「差別のススメ」である。 最近、日本の証券会社や銀行の不祥事が相継いでいる。以前にも似たようなことがあ ったにもかかわらずである。なのになぜこの人たちは懲りないのだろうか。 私が思うに、彼らにはすでに「謙虚な気持ち」というのが存在しないのである。「申 し訳ないっス」的思考回路が欠如しているとしか考えられない。 実際、日本の社会には、彼らが反省しなくてもいいような空気があるのも事実だ。度 重なる証券会社及び銀行の不祥事のあとでも、日本の多くの親たちは、一方で「まっ たく、恥ずかしいわよねえ」とは言いながらも、日々、自分たちの息子や娘をその業 界に送り込むために努力している。 大学生たちも「大手証券会社か大手銀行志望」などと呪文のように唱えている。 こういう状況では、これらの業界はいつまでたっても「謙虚な気持ち」を身につける ことはできない。 では、彼らに「謙虚な気持ち」を学ばせるためにはどうしたらいいのか。 そこで、「差別のススメ」である。 こういう反省を知らない人たちというのは、一度社会のドン底に落ちてみるべきである。 そう、しっかりと差別される側に回ってもらうのだ。 これらの業界人との会話の際、できるだけ以下のように答えるよう努力する。 「ボク、証券会社に勤めてるんだよね」 「なんじゃい、アブク銭屋かい」 「今日の取引額は、20億ぐらいかな」 「そんなもん、アンタの金とちゃうやろ。20トンのサトウキビをトラックで運ぶお 百姓さんの方がもっとエライわい」 また、この切り返しを自分の子供に小さい頃から仕込むのである。証券や銀行が「ゲ スな商売」であることを植え付けるのである。 こういうことをガマン強く続けていると、次第に彼らに対する「差別意識」が生まれ 始める。 子供たちの間で、以前、肥え汲み屋の息子、娘がイジメられていたように、株屋や銀 行屋の子供たちが、 「この証券屋のウンコたれ息子」 とか 「おれらが預けてる金で学校に来やがって」 などという扱いを受けるようになったら、しめたものである。 こうやって、彼らを社会のドン底に落とし込む。いや、ドン底では足りまい。ドン底 が上に見えるくらい落ちていただくのである。 人間、底まできたら謙虚になるものだ。 そのためにも、証券会社ならびに銀行で働く人たちを差別しなければならいない。 無理をすることはない。すぐ近くにいる家族や友人から始めよう。 「一日一差別」。 落ちるところまで落ちていただきましょう。                         風

10月29日号 NO.15 最近、こちらの日本人留学生の就職に対する意識に、著しい、スペイン語で言う と、ムチョな変化が見られます。 私の個人的な意見ですが、数年前までは留学生の約半分は、「アメリカで就職し たいわ」と思っていたように感じます。でも、結局、こちらに就職できたのは、 全体の10%ぐらいだったと思います。 となりますと、半分ー10%=40%の学生たちは、「アメリカで就職したかっ たのに、日本に帰らざるをえなかった」症候群に襲われ、日本に帰ってもなんと なくしっくり行かなかった、てなケースも少なからずあったと思うのです。 ところが、近頃は、最初から「私、日本で就職します」と考えてる留学生が増え ましてーおそらく全体の70%から80%はそう考えてると思いますー彼らは、 こちらで勉強しながらも、しっかりと日本を見つめているのです。 学生たちが以前より現実的になった理由はと言いますと、 1)こちらで就職するのがいかにむずかしいかが分かってきた(職種が少ない、 ビザの問題など) 2)こちらで日本人として働く場合の「日本人マーケット」の小ささに気づき始 めた(暴れる場としての狭さ) 私は、これはいい傾向だと考えます。 こちらに残って、しょーもない仕事するよりは、日本に帰って、1億人を相手に 力一杯暴れてほしいですな。 それに、脳ミソが柔らかくなった留学生が日本の企業の中枢に食い込んでいくの は、日本全体にとっても非常にすばらしいことなのであります。 「最近の学生は、夢がなくなった」という感想を持つ方もいるかもしれませんが 、人間、やはり自分の「限界と可能性」は、いつも見つめておく必要があります 。 そういう意味で、最近の留学生たちは、いい意味で「したたか」になってきたの ですね。 よかよか。 おじさんはうれしいです。                       徹

10月28日号 NO.14  日本の長老政治というのは、海外の人々にとって、まったく不可解なものらし い。  先月起こった「佐藤総務長官辞任」事件もそのひとつである。なんで昔の総理 大臣に今の大臣を決める権利があるのか、彼らにはさっぱり理解できないのだ。 確かに、数人のご隠居たちが、いまだにデカい顔してる状態というのは異常で ある。ただ、日本のメディアもその国民も、彼らを結構大事に扱っている。私た ち海外に住む日本人の中にも「長老ファン」がいたりするのだ。  そこで私は、第三者の意見として、その毒舌が気に入って結婚したうちのかみ さんに、日本の「老人ホーム」政治について聞いてみることにした。かみさんは 、ニューヨーク生まれのアメリカ人。やはり、外から見た視点というのは、大切 にしなければならない。 私が用意した写真入りの新聞記事を指差しながら、かみさんが言った。  「だれ、 このうすらハゲ?」 それはミスター・ナカソネだ。以前、プライム・ミニスター(総理大臣)だっ たんだ。もう80近いと思うけどな。 「そのジジイが一体なにやってんのよ。」 いや、彼は今でもかなりの発言力を持ってるんだ。この前のミニスターの辞任 劇でも彼が一枚噛んでたらしいよ。 「ああ、例の犯罪者が大臣になったって話ね。ところで、この横のサルはだれ よ。」 それは、ミスター・タケシタだ。彼も前、プライム・ミニスターだったんだ。 「フ〜ン。で、そのとなりの火星人は?」 ミスター・ミヤザワ。彼も元プライム・ミニスターさ。 「こんなジジイばっかり揃えて、あんたの国は一体何やるつもり? 老人福祉 なんか国会の外でやればいいのよ。」 その通りなんだ。でも、この連中が結構気の利くこと言ったりするもんだから 、メディアもいまだに彼らにくっついてるし、国民もそれなりにありがたがって るってわけさ。  「だってアンタ、こいつら20年後には生きてないんだよ。そんな無責任な連 中にデカい顔させてるのがおかしいのよ。さっさと辞めさせなさいよ。」 そうは言っても、ミスター・ナカソネなんか、自由民主党の比例代表制永久1 位らしいだ。つまり、フォーエバー・ナンバーワンってとこかな。 「ヘエー。でも、その自由ナントカ党っていうサギ師みたいな名前の党も、残 酷なことするわよねえ。」 どうして? 「だって、こいつがすぐクタばるの知ってて、そんなことやるんだからね。” くやしかったら、長生きしてみな”って言ってるみたいなもんじゃない。」 そう言われてみればそうだな。 「でもさ、結局、その自由ナントカ党からひとりも通さなきゃ、このハゲも議 員になれないってことでしょ。」 理論的にはそうだけど、ちょっと無理だね。 「なんでよ。“ナカソネを当選させるな”って運動かなんか始めたらいいじゃな い。それって結局、自由ナントカ党からはだれも通すなって意味でしょ。かなり インパクトあると思うけどなあ。」 う〜ん。 「アンタ、始めたら。」 はあ・・・  元来ナマケモノの私には、そんな運動はとうてい始められない。とりあえず私 にできるのは、「フォーエバー・ナンバーワンのミスター・ナカソネを”お召し 上げリスト・ナンバーワン“にしてちょうだい」と神様にお祈りするぐらいのも のなのである。                           ひろ

10月27日号 NO.13 =検証・日本領事館3= 日本領事館の入り口には金属探知器が置いてある。空港以外でこれに お目にかかるのは、めったにない。嫌がおうにも緊張感が高まる。 その大きな大口を開けている探知器をくぐり抜けようとした瞬間、 「ちんこーん!」とそれは鳴った。機械のくせして、そいつは俺を テロリスト容疑者として摘発したのだ!(この国家権力の犬が!) バッグの中身をセキュリティーに見せながら、その馬鹿ヅラをして 大口を開けている探知器をキッと睨み付ける。 セキュリティーに解放されてからすぐインフォメーションセンターに入った。 ガラスで仕切られた向こうには白っぽい机がずらずらと並べられ、 その上にはどかどかと資料らしき物がきちんと並べられていた。 そしてそこでは三人の女性が仕事をしていた。 (む、この人達は機械人間臭い!ワシも機械的に対応すべきじゃろーか? じゃ、どー言えばえーんじゃろーか?「ワタシハ、トキオノ、シリョウガ、 ホシイ」とでも言やーええんじゃろうか?) そんな馬鹿な事を考える自分をほっといて、そのガラスの仕切り ぎりぎりまで顔を近づけ、出来るだけ丁寧な口調で言った。 「あのーハンターカレッジの大学院で勉強しているのですが、 今回東京の資料が必要で・・・」 するとすぐ、一人の女性が近づいてきて対応してくれた。 「はい、少々お待ちください。」と言って奥に入ったと思ったら、 すぐにその女性は大量の資料と共に帰ってきた。 その資料に目を通しながら、考えた。(何か調子が違うぞ? 結構ナイスなんじゃない?) 二時間かけて必要な情報を写し取り、全部の資料を返しながらお礼を言った。 「どうもありがとうございました。」 すると、その女性はこう反応したのだ。 「ご苦労様です。あの、東京都庁のNYオフィスに行かれれば、 もっと詳しい資料があると思いますよ。」 しかもその時のその人の笑顔は心の底からくる笑顔だったのだ! 三日間もこの話題を引っ張っておいて言うのもなんだが、この インフォメーションの女性の態度は非常によろしかった。常日頃、 私は自分に「人種に対して偏見を持ったらいかん」というのを 言い聞かせていたのだが、知らず知らずのうちに「お役人」に対して、 それを行なっていたようだ。私は深く反省させられた。 そして、この日、俺のお役人の定義である、機械人間、傲慢人間に もう一つ種類が加わったのである! しかし、私の経験上、その種類に会えるのはツチノコを捕まえるぐらいの 確率だろう・・・。 MediaBlitz

10月26日号 NO.12 =検証・日本領事館2= エレベーターのドアが開く。 一緒に乗り合わせていた日本人と思われる 女性が入っていった所は日本領事館。 (お役人様と会わねばならぬのね・・・) と思うといっきに気が重くなる。 そこで、昔の事をふと思い出した。 パスポートを日本で取った時のことである。 「もしもし、あのーすいません、パスポートに必要な 印紙の金額を教えていただきたいのですが・・・・」 「はあ・・・・。それは送ったはがきに書いて あったでしょう、まったく・・・」 ここで強調しておかねばならぬのは、 このおやじの「はあ・・・」は普通のかわいらしい ため息なんてもんじゃなく、思いっきり言葉に出して はっきりと発音された「はあ・・・」だったのだ! ちなみにアクセントは「は」にあった。 この対応に俺は切れた。 「おまえなんじゃその態度は、このはげ!」 このおやじが禿げかどうか確認する前に 「はげ!」とフライングしてしまった事に対しては 「ちょっと言い過ぎたかのう?」と思ったが、 この時の俺の怒りは大魔人の怒りよりも 凄かったのだ。 基本的に役所勤めの人の態度には二種類ある。 口調はものごっつう丁寧だが、おおよそ人の 暖かみという物が感じられない、「私は マニュアルどうりにしか動けないの!」機械人間タイプ。 そして「あんたこんな事も分からないの? 馬鹿じゃない?」と横柄な態度を取る、 「私はあんたより偉いのよ」傲慢人間タイプ。 両方とも会うと胸くそが悪くなる奴等だ。 このおやじは明らかに後者に属していた。 このほかにもお役所では、いろいろと楽しくなるような 経験をさせていただいた。そこに行った後は、 一日もうそりゃ楽しくて楽しくて爆発したくなっちゃうの。 (今日も爆発したくなっちゃうのかしら?)と思うと どうも気持ちが進まない。「でもここまで来たけーのう」 と気持ちを取り直し、日本領事館にむかって歩き出した。 今日の相手は機械人間か、それとも傲慢人間か? それは神のみぞ知る・・・。 MediaBlitz

「ぶりてんNuts」編集部


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